今年の夏に見た映画

気がつけば夏も終わりつつあるわけで.皆さんにとって,今年はどんな夏だったのかなぁ?

私はユース最後の夏ということで,碧い海やら,花火大会での淡い恋やら…そんな甘酸っぱい思い出のかけらなどあるはずもなく!というか,休み明けに重たい試験があるわ,アルバイト先の欠員でバイトが無駄に増えるわで,全然そんなムードではなかったし!

とはいえ,結構な長旅を楽しんできたわけだし,ちょくちょく映画を観たり,買い物をしたりもしたので,いつもに比べればはるかに充実した夏休みだったと思う.むしろ,いつも通りの夏休みでも,本来ならば恩の字なんだよね…今年は特に大変な年だったんだから (´・ω・`)

というわけで,ふと新作映画も結構観てたことを思い出したので,チラっと感想だけ控えておこう(ネタバレなので追記に).『星を追う子ども』『コクリコ坂から』『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』の3本なんだけど,まぁ,個人的にはどれも一見の価値ありだなぁという感じがしたので,興味がある方はぜひご覧くださいませ!

星を追う子ども

新海誠監督,初の長編アニメーション.新海さんの作品は『雲の向こう、約束の場所』で世界観と映像の美しさにハマって,それからチラチラと観続けている.

で,この作品なんだけど…正直,どう観たらいいのか解釈に困った映画.前作の『秒速5センチメートル』ではなんとなく“答えを出しかねている”印象があって,それから数年のブランクが空いたので,新海さんが何かに迷っているのかな…と思っていたのだけど,それを打ち破ってこの作品だったので,かなり動揺してしまった.何に動揺したかというと,今までとは全然違う作品になっていたこと.細かいディテールの描写は減って,カットは短く断片的,そして何よりもどこかで観たシーン(主に宮崎駿作品)を想起させるシーンが次々と出てきたこと…

正直,私は感性に乏しい.だから,この作品をどう落とし込んだらいいか,分からなくて困ってしまった.解釈の一例,として新海監督自身がTwitterで触れた徒然なる戯言さんのレビュー.そして,2ch経由で見つけた挑戦者ストロングさんのレビュー(こちらは激しいアンチレビューなので気をつけて!).対局的な2つのレビューを読んでからもう一度映画を見たら,まぁ,メッセージ性や描写に納得がいく部分もあって,これはこれでいい作品だなぁという気もした.

結局のところ,私には何とも言いようがないなぁ…っていう感じで,また後で,DVDが出たらゆっくり見ようかなぁとは思ってるんだけど.まぁ,でも率直にいって微妙だったかなぁ.やっぱり,新海さんは短編の方がいいという気はしている(ニック・パークが『ウォレスとグルミット』の長編として『野菜畑で大ピンチ!』を撮った時みたいに,大手制作会社の意向やら何やらで,自分の作風を失っているような印象もしたので…).

コクリコ坂から

宮崎吾朗監督,ジブリ長編アニメーションへの再挑戦.

原作を読んでから観に行ったのだけど,(率直に言って)あれだけ支離滅裂な原作を,2時間作品に綺麗にまとめるところは,さすが宮崎駿だと思った.で,肝心の吾朗監督の力量なのだけど,「ハイ,学校に行きました~」という説明にしかならないような断片的なカットやら,父の作品のオマージュ的なシーンやら,気になった部分も若干あったのだけど,全体としてはとても素敵な作品に仕上がったのではないかと思う.登場人物はそれなりに生き生きしていたし,空間の広がりを感じる動きがあったし…これで3作目に繋げられるかどうか,期待!

パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ4作目.前作までとは独立した,新たなストーリー.

第1作の世界観やキャラクター,そして音楽にハマって観はじめたのだけど,2作目,3作目と進むほど,世界観は滅茶苦茶になるし,キャラクターはごちゃごちゃして若干ガッカリしていた.この作品では,今まで描かれていなかった18世紀初頭のヨーロッパが取り込まれたところが面白いけど,一方で登場人物たちの描写が薄いというか,なんか次から次へと雑然と登場してきたりして,正直ちょっと粗挽きな印象がして,若干萎えた(!)のが正直なところ.

でもこのシリーズについては,そういう雑然とした登場人物たちが無駄にドンチャンドンパチやるところが好きだったりするわけで,そういう騒々しさはこの作品にも健在なので,とても楽しく観られた.本当に大好きなシリーズなんで5作目以降も続いてくれれば嬉しいのだけど…まぁ,無理だろうなぁ(制作者側は「前3作で確固とした世界観が作り上げられたキリッ (`・ω・´)」とか言ってるけど,逆に前3作が中途半端にシリーズになってたせいで,後が続かなくなってると思う…)

  • ̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj

コメント・トラックバック

この記事へのコメント・トラックバックはありません.

現在,この記事へのコメント・トラックバックは受け付けておりません.