ハンプトン・コート

ハンプトン・コートに行ってきたのだけれど、これが素晴らしかった。寝坊したんで午後に行ったんだけど、1日かけてゆっくりまわってもよかったな。

イギリス国教会を打ち立てて嫁をとっかえひっかえしていたヘンリーVIII世の王宮っていう時点でアレなんだけど、ある意味でゲストハウス的な役割も果たしていた王宮なので、小さいながらも華麗で美しい。フランスのヴェルサイユ宮殿のように広すぎず、かといってシェーンブルン宮殿のようにごてごてしておらず…木目の落ち着いたトーンの中に凝らされた装飾は、私にとってちょうどよい心地よさだった。

優美な礼拝堂。小部屋の連なる回廊は、仕度の間や応接間など、次々と趣向の違った部屋が現れて面白い。広大な厨房は、今なお豪華な食卓の準備に追われたであろう当時の面影を残す(暖炉に薪がくべられていました)。調度品には当時の様子を伝えようという細かい気配りが感じられるし、ただ見るだけではなく、実際に当時の宮廷にいるかのように感じさせる展示方法にも好感が持てた。広場では当時を再現した劇が行われたりもするので、往事の華やかさを体感し、満喫することができるよい場所だと思います。

惜しむらくは、寒風吹きすさぶどんよりした1日だったことだな…広大な庭園には小さな葡萄畑やバラ園もあるので、夏場にぶらぶら散策するのが楽しいかもしれない(庭園の一部は無料だったはず)。ウォータールー駅から毎時2本、30分ほどとそこそこ近い場所なので、お時間があればぜひ。

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iTunes 11が微妙すぎる

インターフェイスがガラッと変わったiTunes 11だけど、凄く微妙じゃない?

デザインがダサい…と思うかどうかはさておき、分かりやすい配置にも、分かりやすい表示にもなっていないので、直感的に使いにくくなった気がする。Podcastは聴いた分が自動で削除されなくなっちゃったし、以前からあった“曲の途中で次の曲にスキップしてしまう”って現象も増えた(こちらはライブラリを引っ越したのが原因かもしれない)。前者は手動で消せば済む問題だし、後者もライブラリに登録しなおせば解決するらしいのだけれど、正直どっちも面倒くさい…Win版はもっと酷いという噂も聞くけれど、どうなんでしょ?

iPhone5のトラブルもあったし、最近のアップルにはちょっと翳りを感じる。「ジョブズ亡き後も私は革新を続けるよ!」って姿勢をアピールしたいのは分かるけど、それが全て裏目に出ているような。帰ったらiPhone5を買おうと思っていたけど、このままiPhone3をだましだまし使い潰したほうが絶対いい気がしてきた。

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トラファルガー広場を潰す(みどころ的な意味で)

週末、ナショナル・ポートレート・ギャラリーに行ってきた。文字通り、基本的に肖像画ばっかり置いてある美術館で(あとは胸像とか)、個人的には「絶対行かねぇ!」級のスポットなんだけど、先輩が楽しかったようなことを書いていたので行ってみた。

音声ガイドを借りて2時間ほど回ったんだけど、全然見終わらず、翌日また行って全体をざーっと流し見。感想は…微妙、というか単純に飽きた。少なくとも、音声ガイドを借りて順番に見ていく…という見方は想定されていないことだけは分かった(多分まるまる一日か、それ以上かかる)。

ほか、土曜日には向かいのセント・マーティン・イン・ザ・フィールズ教会でクラシック・コンサートがあったので、飛び込みで聴いてきた。おそらく観光客ホイホイなんだけどね…聴衆が曲のつなぎ目で拍手しだすし、アンコールもなぜか『ロッキー』だったので。でも、照明を落とした教会の中での演奏ということで、なかなかよい雰囲気だった。

あと、日曜日の朝には、これまた近くのパブ シャーロック・ホームズに入ってみた…これも間違いなく観光客ホイホイなんだけど、それを分かっていても、どうしても入ってみたかった。ウェブ上での評価は微妙で、実際、料理も微妙でした(ていうか味の割に高い)。空いている時間だったので応対は悪くなかったけれど、ちょっと観光客慣れしている感じがしてイヤかも。でも、ホームズの部屋を再現しているという2階が見られなかったので(1階はごく普通のパブ)また行くかもしれない(後悔するのが分かってるのに行くってところが、またMですな)

あとは、ハムステッド・ヒースのキーツの家と、カムデンタウンの「蘭鋳寿司」ことプラウド・カムデン探し。前者はそもそもキーツの作品を読んだことないから、ガイドさんの説明聴いてても「???」だし、後者は結局見つからず…でも、まぁそれでもよし。とりあえず心にひっかかっていたところは攻略できた。

残り2ヶ月を切って、留学(という名の海外旅行)にも終わりが見えてきてしまった。研究も頑張ってまとめなきゃならないけど、こちらのアニ研や美術部も覗いてみたいし、「行きたいところリスト」も潰していきたい…自らストレスを増やして自壊しそうだけど、まぁ諦めてなにもしないよりはマシでしょう。

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あたらしい朝、あたらしいロンドン。

パリからの夜行バスの中で、年越しを迎えた。やっぱり新しい年はロンドンでスタートさせたかった。

ロンドン

大都会のビルの中、いつが初日の出なのかよく分からない、中途半端なスタート。この後、楽しみにしていたNew Year’s Paradeを観に行ったんだけど、これがまた間延びした、そして中途半端なパレード…喰い散らかしたり割り込んだりの観客の態度に閉口したこともあって、途中でさっさと撤退。

そこからが気分転換。夕方に観に行った“Doctors, Dissection and Resurrection Men”は小規模ながらも、フォーカスの絞られた、よい展覧会だった。

Royal London Hospital跡地の発掘調査報告を兼ねて、医学校と死体泥棒のつながり、そして解剖法の制定へという19世紀前半の流れを示すもの。発掘された遺骨を文献資料とともに紹介し、当時の様子を想起させる手法はいいと思う。日本には少ないインタラクティヴな展示もピンポイントで、有効に使われていると思った。充実した楽しい時間。

昼には(遅まきながら)「緑のたぬき」で年越しを迎え、夜にはポルトガル土産のオイルサーディンとシーズニングされた小エビをいためて、熱々の「サトウのごはん」とみそ汁とともに、ささやかなおせちもどき。食後には、これまた母にもらった「懐中しるこ」。あとは寝正月…だらだらと、エヴァやなんかを見ながら夜更かし。

ということで(ということで?)、今年の目標は「なおす」。いくら注意しても、自分のミスをゼロにはできないし、嫌なものに出会うことだってある。でも大事なのは反省し、できるところは改善すること。常に進路を確かめて、間違っていたら修正すること。公的にも私的にも、とにかく“だらだら続ける”状況をなくし、このまま続けるのか、変えるのか、それともキッパリ止めるのか、はっきり決めていこうと思います(さっきのパレード、今までだったらだらだら最後まで見続けていたと思う…でも、さっさと切り上げたことで、かえって嫌な気持ちにならなくて済んだ。つまらないことはさっさと切り捨てるのも、大切だと思う)

今日から(もう)新学期です。積み重ね、叱咤激励、残りの2ヶ月を頑張ります。

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