イギリス某大医学部3年生の一日

フォローしてきた.詳しくは書けないけれど,差し支えのない範囲で(といっても大体は書ける)

午前中は,ムンスターロードにあるクリニックでの実習.先生は,まず学生に診察のデモをやらせてチェック,そしてYoutube教材でおさらい.最後に,学生が実際に患者さんを診察して(普通の外来診察も兼ねているので,ちゃんと先生も診察する)おしまい.

ちょうど整形外科領域だったうえに,先生も私と同じく椎間板ヘルニアだったりして,その話題で盛り上がった(こんなところでナカーマしても嬉しくないんだけど…).最初,先生が遅刻してきたので不安だったんだけど,現場での体験を踏まえた問題意識とかを語ってくれて,なかなかいい人だったとは思う(というか,教育費として結構な報酬が出ているので,ちゃんと教育して当たり前なんだけど).金儲けに走る医者のこととか,あとは,運動指導・生活指導はちゃんと患者さんを最後までフォローしてあげなきゃいけないんだよ,って話とか.

でも凄かったのは学生だな.ついていった子は凄く聡明で,勤勉.診断手技はほとんど完璧.先輩からも「実力差に愕然とさせられるよ」とは聞いていたけど,確かに「やべぇな…」って思う.

でももっと凄かったのは,もう一人の学生.1時間以上遅刻,明らかに予習していない,寝不足でぼーっとしていて話を聞いていない…挙句の果てに,出席票を診察室のPCで印刷しはじめる始末.しかもデモに行っちゃった2人の分までサインしてもらおうという図々しさ(さすがに先生が拒否した).最後には,先生と政治の議論になって「政治どうこう以前に,まずは学生の本分をしっかりやれ」と嗜められてた.なんていうか,いろいろ凄い.

で,午後は…特に記すこと無し.というか,本当は病棟実習のはずだったんだけど,患者さんはお昼ご飯を食べてるか,昼寝中か,面会中か,離席中かで全然診られなかった.

あと,日本の3年生より臨床的な知識・手技に長じているとはいえ,病棟に野放しにして勝手に診察させる方式ってどうなのかなぁと.確かに学生の自主性は伸びるし,凄くいいトレーニングになるんだけど,いかんせん患者に無理させすぎていると思う.「診がいのある」患者さんのところには,学生がばらばらとやって来ては好き勝手に診察していくことになるわけで…ちょっと見てられなかった部分があるのも正直なところ.少なくとも,私の親が患者だったら,こんな病院には入れたくないなって思うレベルだった.

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